「C++はどんな言語?」
「C++の勉強は難しい?」
「C++の勉強法にはどんなものがあるだろう?」
C++はどんなプログラミング言語なのかイマイチわからない、C++の有効な勉強法を知りたいと考えている人は多いのではないでしょうか?
C++は習得が難しい言語と言われているため、自分の目的に合わせて選ぶことが大切です。
本記事では、C++で1年の開発経験がある私が、以下の内容について詳しく解説します。
- C++とは
- C++とCとつく言語の違い
- C++の勉強法5つ
- C++の勉強法で必ず押さえておきたい3つのポイント
C++は適切な勉強法を選べば転職やキャリアアップも目指せます。C++の有効な勉強法を知りたい人はぜひ参考にしてください。
C++とは

C++の基本情報は以下の3つです。
- C++の特徴
- C++でできること
- C++の需要
ひとつずつ紹介します。
C++の特徴
C++の計算に関わる処理速度はPythonやRubyの2〜5倍以上です。C++は機械が理解できる言語に近く、人が理解しやすいように作られたJavaやPythonより速く情報処理できます。
また、C++は少ないメモリ容量で情報処理が可能です。プログラマーが利用できる記憶容量に大きな制限があるシステム開発でC++が使われます。
そのため、実際の開発現場ではPythonやJavaでシステムのほとんどを作り、計算が必要な部分だけC++に任せるケースが一般的です。
C++は、2024年現在でも処理速度で選ばれるプログラミング言語といえるでしょう。
C++でできること
C++は汎用プログラミング言語です。現在コンピューターで動くものはほぼすべてできます。
C++で開発できるものは以下の7つです。
- AI
- アプリケーション(PCソフト、スマホアプリなど)
- 大規模業務システム
- OS(オペレーティングシステム)
- ゲーム
- IoT機器
- データ解析処理や統計
特にC++は「AI」「IoT機器」「ゲーム」など、常に処理する情報が多いシステムに強い性質があります。C++が使えないと開発が困難になるケースも珍しくありません。
C++を習得するとあらゆるハードウェアに対応できるエンジニアになれます。
C++の需要
C++は組み込み式ソフトウェアやゲーム開発の分野で需要があります。
理由は以下の4つです。
- C言語の次に需要があるから*1
- ゲーム開発できるUnrealEngineやLumberyardにはC++が使われている
- 2019年の時点で10年後には122%の需要増になる見込みだから*2
C++は最先端技術に利用されているため、これからも需要があると考えられるでしょう。
*1:独立行政法人情報処理推進機構「組込みソフトウェア開発データ白書2019」P43
*2:UnrealEngineの「Unreal Engine とリアルタイム 3D のスキルに対する需要がかつてないほど向上」
C++とCのつく他の言語との違い

C++と似ている言語は2つあります。
- C++とC言語の違い
- C++とC#の違い
それぞれ詳しく説明します。
C++とC言語の違い
C++はC言語の上位互換です。C++にはクラスに関する機能が豊富に付け足されており、汎用プログラミング言語のC言語をさらに発展させた言語として扱われています。
クラスとは簡単に言うと構造体に関数を合わせたものです。クラス内に書かれた変数や関数は外部からアクセスできません。アクセスするためには、クラス内にアクセス指定子のpublicを明記する必要があります。
C++のクラスに関わる機能は以下の通りです。
追加されている機能 | できること |
---|---|
オブジェクト指向 | 処理を部品化、組み合わせて動作 クラスはオブジェクト指向の設計図にあたる |
多重継承 | 複数のクラスを1つのクラスに継承させる 既存のクラスで共通している部分が再利用できる |
演算子のオーバーロード | クラスに演算子が定義できるC言語ではエラーになる計算が可能 ベクトル(始点、終点を指定し、大きさと方向がある情報体)といった情報が2つ以上あるクラスの計算に使える |
テンプレート | 引数の型に関する情報を指定して動作させる C言語では明確にデータ型を指定しないとエラーになる 他言語でいうジェネリクス |
その他、拡張された機能には例外処理があります。
例外処理とは想定していた範囲のエラーが出たときに実行する処理です。処理が中断しなくなり、融通が利くようになります。

プログラマーが「こんなデータが入ってくるだろう」と予測し、想定されたデータが入ってきた時の処理を例外処理として実行させます!
また、C++はC言語のコードが書けます。C言語にC++のコードは書けません。
C++はC言語にクラスを中心とした複数の機能がプラスされたものです。
C++とC#の違い
C++とC#は似ているだけで別物です。C#は「C++」と「Java」から作られたもので、コードは似ていますがC++と機能的な互換性はありません。
C#はC言語やC++よりシンプルなプログラミングで動作するため、Java寄りの言語です。
C++の勉強法5選

C++の勉強法は以下の5つです。
勉強法 | コスト | 挫折の可能性 | 転職できる可能性 |
---|---|---|---|
参考書で勉強 | 5,000未満 | 高 | 低 |
入門動画を見る | 無料~ | 高 | 低 |
無料の学習サイトで独学 | 無料 | 高 | 低 |
プログラミング学習アプリ利用 | 5,000円~30,000円 | 中 | 低 |
プログラミングスクールに通う | 分割4,098円/月(侍エンジニア) | 低 | 高 |
それぞれ詳しく紹介します。
参考書で勉強する|手軽に始めたい方におすすめ
C++の入門レベルの参考書で勉強します。参考書による勉強はパソコンが準備できていなくても始められるため、とりあえずC++に触れてみたいという人におすすめです。
勉強法は参考書の解説を読んで理解しながら進めます。できればパソコンを用意してサンプルコードを打ち込み勉強しましょう。C++の理解が深まり、効率よく習得できます。
以下の書籍がおすすめです。
ネットで参考書を購入するときはサンプルページを見てから決めましょう。
参考書の問題に慣れてきたら、数字を自分で変えてみたり、同じ役割のコードを作成したりするとより理解が深まります。一部分を変更すると結果がどうなるのか実験しましょう。
入門動画を見る|解説が欲しい人向け
C++の入門動画を視聴しながら勉強する方法です。入門動画による学習は、音声と映像による解説が欲しい人に向いています。
環境構築の解説から始まっている動画を選びましょう。コートを打ち込む環境が整えば実際に手を動かしながら勉強できます。
YouTubeでは、以下の動画が有名です。
動画は何も考えず眺めているだけでも勉強した気になる恐れがあります。時間を区切り、集中するようにしましょう。
無料の学習サイトで独学する|コストを押さえたい人向け
ネットにある学習サイトで独学する方法です。サイト内のコンテンツがほぼ無料で閲覧できるため、プログラミングの経験がある人や独学経験が豊富な人に適しています。
C++が無料で学習できるサイトは以下の3つです。
特にPaizaラーニングはサイトに直接コードが書けるため、環境構築の手間がありません。Paizaラーニングは解説も丁寧で初心者におすすめです。
プログラミング学習アプリを利用する|専門講師のカリキュラムを受けたい人向け
C++を解説しているアプリを利用して勉強する方法です。講座は専門講師が作成しており、学習塾のようにわかりやすい内容になっています。
学習アプリではUdemyが有名です。評価が星4以上の講座を受講するようにしましょう。コースの紹介欄に「トップ企業がこのコースを従業員に提供」と書かれているコースがおすすめです。
また、講座の相場も重要です。以下がUdemyにあるC++講座の相場になります。
- 初心者向けで内容が絞られているもので5,000円
- 網羅的な内容だと30,000円
まず講座のサンプルを視聴して雰囲気を体験しましょう。
プログラミングスクールに通う|確実にスキルを身に付ける人向け
プログラミングスクールに参加し、成果が出るまでメンターと一緒に取り組む方法です。プログラミングスクールは必ず成果を出したい人や転職を考えている人に向いています。
パソコン操作がわからなくても問題ありません。スクールではタイピングからサポートしてもらえるため、誰でも安心して学習できます。
C++が学習できるスクールは以下の通りです。
スクール | 形式 | 受講形式 | 一括払い | 支払い方法 | 入学金 | 受講料金 | 給付金・割引 | 転職サポート |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
侍エンジニア プログラミング教養コース(4週間) | マンツーマン | オンライン | 165,000円~ | 銀行振込 クレジットカード 分割払いはクレジットカードのみ | 99,000円 | 66,000円 分割4,098円~ | あり | あり |
Tech Teacher | マンツーマン(家庭教師) | オンライン 対面 | 無し | 口座振替 入学金・体験は振込 | 22,000円 | 都度後払い 学生教師コース :3,960円 30分社会人教師コース :4,400円 / 30分 | 要問合せ | なし |
「C++の基礎を習得する」「フレームワークを使いこなす」など、目標としているレベルによって受講期間が変わります。まずは無料相談・体験に申し込み、スクールを利用するか決断しましょう。
C++の勉強法で必ず押さえておきたい4つのポイント

C++の勉強法では以下の4つのポイントがあります。
- 質問できる環境を利用する
- 検索する癖をつける
- とにかく手を動かす
- 実際に簡単な作品を作ってみる
それぞれ説明します。
質問できる環境を利用する
明確な答えを得られる環境を用意しましょう。プログラミング学習を進めていくと誰でも理解できない部分が出てきます。
うまくいかない原因がわからないとき、誰かに質問できないと勉強が進みません。
15分自分で考えてわからないなら経験者や専門のサイトに頼るべきです。1人で 15分以上考え込むと挫折します。
問題解決に役立つ方法は以下の通りです。
質問する場所・方法 | 回答の正確率 | 質問の仕方 | 解説のわかりやすさ |
---|---|---|---|
メンターに聞く | 高 | 画面共有チャット | わかりやすい |
ChatGPT | 中 | チャット | わかりにくい場合あり |
質問サイトを利用スタック・オーバーフローteratail(テラテイル) | 中 | 質問をサイトに投稿 | 回答者による。 |
ChatGPTと質問サイトは正確に情報を伝えないと回答が返ってきません。そのため、質問の仕方を調べておく必要があります。

ChatGPTではエラー文をそのまま貼り付けてください。質問サイトは似た質問をサイト内で検索し、構成を真似すればOKです。
検索する癖をつける
エラーが起きたとき、解決策を検索する癖をつけましょう。自力で検索するように意識すると、答えを見て真似するより理解できます。
具体的な方法は下の4つです。
場面 | 行動 |
---|---|
エラーメッセージが出現 | エラーメッセージから問題個所を特定する |
エラー箇所に波線がある | スペルミス、ピリオドのつけ忘れ、大文字と小文字の間違いでエラーになっていないか確認する |
イージーミスでエラーになっていない | 似たエラーがないか引数をxにして検索する |
エラー文が理解できない | エラーメッセージそのものコピペして検索する |
実務ではエラーの原因を探り、自力で解決する場面がたくさんあります。勉強初期から習慣にしましょう。

自分でコードを打ち込むようになったらエラーするパターンをスプレットシートに書き出して画面の横に置いておきましょう。エラー修正の時間が短縮されます。
とにかく手を動かす
C++を習得するならコードの意味がわからなくても手を動かす意識でOKです。頭で理解してもコードは書けるようになりません。

複雑なコードは一度パソコンで打ち込んでみて、1行ずつ実行してみるとわかりやすくなります。
手を動かすときのポイントは以下の4つです。
- 最初はサンプルコードを真似するところからスタート
- 理解度は6割で十分
- こだわると終わらないため、全くわからないところは後回しでよい
- インプット2割アウトプット8割を心掛ける
C++の勉強は手を動かして覚えましょう。3ヵ月も続けていくと、簡単なコードならすらすら書けるようになります。
ぜひこの記事を参考に、自分にあった方法でC++の勉強をスタートしてくださいね。
なお、侍エンジニアでは約6ヵ月でエンジニアに転職できます。無料相談をしているのでぜひ申し込んでみてください。
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